「もの」に対する「想像力」

前回は、「ごっこ遊び」で「イメージの共有」=「コミュニケーション能力」が自然に育まれるというお話をしました。
つぎに、育つ力は「想像力」です。
「想像力」には2種類あると考えます。一つめは「もの」に対する「想像力」です。
子どもは、たった1枚の風呂敷でも、自在に変化させて遊ぶことができます。
腰に巻きつければ、ロングスカートになります。
頭にかぶれば、ロングヘア気分にもなれます。
巧みな風呂敷使いで、すっかりお姫様気分の女の子たちは、歩き方・喋り方まで上品になってしまいます。
また、園庭でのままごと遊びでは、自然物が様々なものに変化します。
「せんせー、ごはんできたよ。来て〜」と呼ばれていってみると、とても豪華な食事が並んでいます。
砂と小石を混ぜて、器に盛った「栗ごはん」
葉っぱやお花を盛り付けた「サラダ」
小枝に葉っぱを数枚刺して「焼き鳥」
「ケーキ」には、花の種やどんぐりの「フルーツ」が飾られ、葉っぱの「チョコ」に小枝の「ろうそく」が立っています。
小枝2本を揃えて、お箸まで用意してくれてあるのです。
たとえ、立派なままごとセットがなくても、子どもは「想像力」を存分に働かせて、素敵な「ごっこ遊び」ができるのです。
二つめは「人」に対する「想像力」=「思いやりの心」です。
これは、また次回にお話ししたい思います。
(2005/02/07)